火星と木星の間にある27個の小惑星から、水の成分を発見したと、神戸大や宇宙航空研究開発機構(JAXA)などの研究チームが17日、発表した。太古、小惑星の多くに液体の水が存在し、生命に欠かせない水を地球にもたらしたとする説を強める発見だという。日本天文学会欧文誌に論文が掲載された。
神戸大の臼井文彦特命助教(赤外線天文学)らは2008~10年、赤外線天文衛星「あかり」を使って、火星と木星の間の小惑星帯(メインベルト)に分布する66個の小惑星(直径40~1千キロ)を調べた。
地表から届く赤外線をあかりで観測した結果、27個の小惑星から水の成分の存在を示す波長をとらえた。酸素と水素の原子が結びついた水酸基(OH)などの分子が鉱物の中に含まれていることを示すという。